熱いホットウィスキーを持ってテラスに出た。おびただしい数の星たちが私を見下ろしている。まるで私を試すかのようだった。
グラスを重ね、月が真上に来る頃には身体の芯が暖まっていた。夜がどんどん透き通ってくる。部屋には掛時計があるけれど、今が何時なのかはもう気にならなかった。
私は孤独だったが、でもとても自由だった。
ほんの三日の休暇くらい、孤独でいるのも悪くない。
星と月のあかりのなかで、夜は透明でほのかに明るかった。
2001.10
初出「Quarterl Magazine Connect 005」
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